◆NYの想い出・・・ぶーちゃん◆

アメリカ生活を思い出すとき、私の場合何といっても車ですね。うちの車は、
GM社のBUICK CENTURY、愛称ぶーちゃん。

このぶーちゃん、ひとことで言うと 「できの悪い子ほどかわいい。」
どうできが悪いかというと・・・

困ったちゃんその1・・・ エンジンが一発ではぜったいかからない。

特に寒い日が大の苦手。
AAA(日本でいうJAF)出動回数かずしれず。


困ったちゃんその2・・・シートベルトぶらぶら。
              
だぶついたシートベルトがじゃまで、運転がしにくい。
私の命を守ろうとする気、全然なし。

困ったちゃんその3・・・オートロック、ポルタ−ガイスト状態。

運転中にオートロックが勝手に開いたり締まったり。
最初は怖くて、なにかがとりついてるかと思った。

困ったちゃんその4・・・ボンネットから煙もくもく。

走っている途中で、煙もくもくに気がついた。
ハイウェイを途中で降り、とにかくぶーちゃんをな だめすかして、ガソリンス
タンドへ。もう少しで、エンジンが焼けきれるところ。

そんなぶーちゃんだったけど、アメ車ってこういうものかなと半ば諦め、だんだ
ん慣れていった私。アクセルをなんども踏み込みエンジンをかけ、ポルタ―ガイ
スト現象を止めるこつも身につけ、シートベルトをしばりつけ、運転していた。

日本に帰ってきて、ホンダ車に乗ってびっくりした。
「エンジンが一発でかかる!」

でも、何だかあの雑なぶーちゃんがなつかしいんですよね。
日本のものは何でも几帳面にきちっとしていて、納得できるんだけど、なんか、
こう、スリルがないっていうか・・・こういうのぜいたくなのかなあ。

アメリカ生活のなつかしさって、こういう感じなんですよね。

(文:マロン)


白のぶーちゃん懐かしいね。かくいう私もGM車に乗ってました。日本でそれを
言うと、すご〜い!と言われるけれど、なんのことはない、アメリカでは日本車
ドイツ車は贅沢。だって、外車だもの。その点、アメ車は国産車。うちの車も何
とか5年間、頑張ってくれました。

帰国時、意外にも買ってくれるというアメリカ人が現れ、車を見に来ました。
まさに、娘を嫁に出す心境。北はメイン州、南はフロリダまで、無事、連れてい
ってくれた車。故障しないでねと、手をかけてきただけあって、愛着がありまし
た。治安の悪い場所での車の故障は、生命の危険さえありましたから。

ガソリンスタンドで「車内清掃、手でのワックス仕上げ」をほどこした愛車。

「気に入りました、いただきます」と、あっさりナンバープレートを外され、そ
の場でキーと交換。もう二度と乗ることはない愛車。

新しいご主人様を乗せて頑張って走ってね。
そう思ったら、思わず涙ぐんでしまいました。

現在、我が家の壁にはそのナンバープレートがアメリカの想い出のひとつとして
飾られています。

(Pumpkin)


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